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平和のための富士戦争展の会 戦争跡を巡る

(2017-08-05 18:00)

戦死した兵士の忠魂碑を見学した(実相寺)
戦死した兵士の忠魂碑を見学した(実相寺)

平和のための富士戦争展の会は5日、富士の戦争跡を巡るバスツアーを実施した。21人が参加し、戦争の爪痕を後世に伝える遺跡を巡り、戦争の悲惨さを学んだ。

訪問先は▽実相寺▽岩本山西麓の燃料庫があった洞窟▽富士飛行場▽開拓記念碑▽中国人殉難者慰霊碑―など。

東京都からの学童疎開を受け入れていた岩本の実相寺では、同会のメンバーが「生徒たちは毎朝5時に起きて、『兵隊さんありがとう』と言って朝食を食べた。消灯は8時半ごろだったが、親と離れ離れの寂しさにすすり泣く声がしばらく聞こえていた」などと、当時の様子を紹介した。

寺には昭和12年からの日中戦争などで戦死した兵士の忠魂碑が数多く建てられ、同会メンバーが石碑の建てられた経緯などを解説した。参加者は真剣な面持ちでメンバーの話に耳を傾け、石碑の前で手を合わせる人の姿も見られた。

昭和19年に現在の宮下、森島、五貫島にまたがって建設された富士飛行場の跡地では、周囲を一周して広さを実感した。飛行場は民家、田畑、墓地などを移動させて半年余りで作られたことも説明された。

飛行場建設では、中国から強制的に連行した504人を「興亜建設隊」に編入し、作業に従事させたという。うち栄養失調や病気で亡くなった52人の慰霊のため戦後建造された慰霊碑を見学した。

戦争跡を巡った後は富士市立博物館や歴史民俗資料館で見学やミニ講座を受け、戦争中の暮らしなどについて理解を深めた。



        

 

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