富士宮市三園平の国土交通省・富士砂防事務所は22日、20日の大雨によって富士山の大沢崩れで2年ぶりに土石流が発生したが、同市上井出の大沢扇状地に設置した砂防施設でキャッチし、下流への被害を食い止めたと報告した。
同事務所によると、土石流は扇状地内の砂防施設で約1万立方メートル(25メートルプール約15杯分)を捕捉した。第7上流床固工まで流れ出たが、下流への土砂移動を防止するための施設が効果を発揮した。「土石流は砂防施設により捕捉されたため、今後、下流への被害をもたらす恐れはない。管内の砂防施設にも、今回の大雨被害はなかった」としている。
20日は、下流に向けた南風で気温が上昇した上に大雨と、雪崩や土石流が発生しやすい状況となり、同事務所は監視体制を強化。大沢川上流の御中道観測所で降り始めから129ミリの雨量を観測し、午後5時ごろに雪しろ(スラッシュ雪崩)が土石流となって流れ下っているのを監視カメラで確認したという。
大沢崩れで2年ぶり土石流 砂防施設で捕捉
(2015-04-22 17:00)