30日に開かれた富士市公共交通協議会で、利用者減などの理由から退出意向が示されていた市内のバス2路線の申し出が承認された。
退出が承認されたのは、県道380号(旧国道1号)やJR吉原駅を経由し、吉原中央駅とJR沼津駅を結ぶ富士急静岡バスの「東海道線」と、市が石川タクシー富士に運行委託している田子浦地区コミュニティバス「しおかぜ」の逆回り便。
東海道線は平成23年、利用者減により国庫補助要件が満たされなくなり、その後は国や県からの補助なしでの運行を続けてきた。現在、1日往復3便を運行しており、主に元吉原小に通学する児童や、沼津市内で利用が完結する通勤者などが利用している。
しおかぜの逆回り便は、通常便の午前の運行で発生していた定員(10人)オーバーの解消、JR富士駅などの目的地まで遠回りとなることで利用をためらっている層の潜在需要の喚起を目的に昨年8〜10月に実験運行していた。実験の結果、新たな需要の喚起にはつながらず、経費増加が地元負担の協賛金を発生させるため、本格運行を見合わせた。
この日全会一致で承認された2路線の廃止は、今後県生活交通確保対策協議会での検討、承認を受けて、4月以降に実施される。
「東海道線」・「しおかぜ」バス2路線の廃止承認
(2013-01-31 17:00)