富士市東部を走る地方鉄道、岳南鉄道(畠山建二社長、本社・今泉1丁目)の旅客、貨物輸送を含む鉄道事業が撤退も視野に検討されていることが明らかになった。
自動車の普及や不況で旅客、貨物輸送共に長期にわたって低迷。そこにJR貨物から、岳南鉄道の荷物を引き受けて目的地につなぐ「連絡輸送」を来年3月末までに休止する通告があり、追い打ちが掛かった。
岳南鉄道からの申し出で16日、市役所で「市公共交通協議会(会長・金指健司副市長)」が開かれ、畠山社長が運行継続が困難だとする申し出を行った。
同鉄道が直面している現状を明らかにすることで、公共交通として事業を継続するべきか判断を仰ぎたかったといい「鉄道事業を続けることが適切とされたならば、市民の暮らしの足を確保するため地域で岳南鉄道を支える仕組みづくりをお願いしたい」と公的支援の充実を訴えた。
委員からは、同鉄道の公共交通としての意義や経営努力を評価する声が挙がった。ただその場で結論を出すことは避け、同協議会の鉄道に関する専門部会で岳南鉄道の在り方を考えるとした。
岳南鉄道 事業撤退も視野 専門部会で在り方検討へ
(2011-12-16 18:00)