富士市文化財保護審議会は26日、市教育委員会からの諮問に対し浮島ヶ原自然公園(中里)内の「浮島ヶ原のサワトラノオ群生地」を市指定天然記念物とするよう答申した。
4月に開かれる教育委員会会議の審議と決議を経て指定される見込み。指定が決まれば、富士市指定文化財は62件となり、そのうち天然記念物は25件。植物群落では初めての指定となる。
サワトラノオは、サクラソウ科オカトラノオ属で湿地に生える多年草。4〜5月頃に40〜50センチほどの茎を伸ばし白い花を付ける。分布は本州、九州、朝鮮とされているが、環境省と県のレッドリストに絶滅危惧?B類(近い将来に野生での絶滅の危惧が高い)にランクされている。
浮島ヶ原自然公園はアシが繁茂し、サワトラノオをはじめヒキノカサ、ノウルシなど絶滅が危惧されている湿性植物が10種ほど確認されている。