江戸時代後期、富士市宮島の三四軒屋に沈没したロシア軍艦ディアナ号を模した歴史学習施設が、ふじのくに田子の浦みなと公園(前田)に完成した。
28日、管理者の県田子の浦港管理事務所が開設式を開き、地域住民や関係者など約50人に公開した。
施設は実際のディアナ号の3分の1スケールで、鉄骨造で側面には杉板を張っている。
展示スペースとなる艦内では、「ディアナ号と富士」をテーマに、史跡の写真や当時の様子を描いた絵などのパネル、ディアナ号で使用されていた鎖の実物を展示している。
このほか常設モニターでは、乗組員のロシア帰国までを描いたアニメ『幕末のスパシーボ』を上映。富士の海岸災害の歴史を伝えるパネルやNPO法人みなと・まち育て田子浦のメンバーによる歴史の語り継ぎも行われ、地域の歴史や文化を学ぶ場所としていく。
一般公開は4月1日からで、展示室の利用時間は午前9時〜午後4時。休館日は月曜(祝日の場合は翌日の火曜日)と12月28日〜1月4日。