富士宮市阿幸地町にある機械設計製作会社の国紀製作は、重力の働きを応用した回転駆動装置で電気を生み出す発電装置の実用化を進めている。
26日に須藤秀忠市長が「今後の政策の1つ新エネルギー開発につながる」として視察した。
基盤となる回転駆動装置は、先端に重りが付いた複数のアームが、羽根車状に回転軸に取り付けられている。それぞれのアームが一定のタイミングで屈伸を繰り返すことによる重りのバランス移動で、羽根車が自力で回転する仕組みとなっている。市商工観光課の支援で、昨年8月に特許を取得した独自の技術。
発電装置は、回転軸の力を歯車の増幅作用で高めた上で、発電機により電気エネルギーに変換する。動力としてアームを動かす圧縮空気を作るコンプレッサーの電気が必要となるが、それを自家発電で賄った上に、余剰電力を供給できるシステムにする計画。
渡辺社長が約15年がかりで開発を進めている装置。試作機の実証試験がほぼ完了した段階にあり、今後発電効率をアップさせるなどして、2年後の実用化を目指しているという。