岳南電車 本吉原駅 国の登録有形文化財へ 

(2021-03-23 19:30)

キノコ形の構造が珍しいプラットホーム
キノコ形の構造が珍しいプラットホーム

国の文化審議会はこのほど、富士市今泉の「岳南電車本吉原駅プラットホーム及びホーム上屋」を国の登録有形文化財にするように荻生田光一文部科学相に答申した。今夏にも答申通りに告示される見通し。市内の登録有形文化財は7件目となる。

有形文化財は建造物や工芸品、彫刻、書跡、典籍、古文書などを対象に学術上価値の高いものの総称で、建造物は国が指定する「国宝・重要文化財」と国が登録する「登録有形文化財」がある。

岳南電車本吉原駅は昭和25年の開業時に築造された全長50mの島式プラットホームと、43年に増築された上屋が残されている。

プラットホームの側面は、四角錐(しかくすい)状に加工された石を積み上げた「間知(けんち)石積」と呼ばれる技法で築かれた。ホーム西端にはスロープがあり、構内踏切で駅入り口と行き来できるようになっている。

建造から70年以上たつプラットホームが、ほぼ当時のまま保存されていることなどが高い文化的価値があると評価を受けた。

上屋は、鋼管を湾曲させた支柱やr字状に外側へ大きく張り出した補強材の持送(もちおくり)に屋根アーチを溶接した、キノコ形のデザイン。富士市文化振興課によると、駅のホーム上屋では類例が少ない独特な形態となっている。





        

 

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