富士市茶手揉保存会の「第6回市茶手揉技術競技大会」が10日、同市大淵の市農協茶業研修センターで開かれた。今年の茶業振興を祈願する「初揉み」と合わせての開催。
会員19人が3〜4人の5グ―プに分かれ、競技揉み形式により新年初の手揉み茶を謹製した。
大会では、昨年4月に積んで冷凍保存してあった茶葉を使用。約5時間かけ、ガスを熱源とした焙炉(ほいろ)と呼ばれる木製の台の上で▽葉振い▽軽回転▽重回転▽揉み切り▽転繰(でんぐり)揉み▽こくり―の6工程を実施した。
出来上がった茶葉は、JA関係者、富士茶農協関係者らが審査員となり、形状や色沢の外観、香気、水色、滋味の内質の計5項目で厳正に審査した。
競技大会は県大会予選を兼ね、上位2チームが県大会に出場するという。
同保存会では、今年開かれる世界お茶まつりに合わせ、天下一品茶の復活させることを打ち出している。
そのため今大会では、さらなる高い手揉製茶技術の習得を求めて、手揉製茶技術の第一人者で「永世名人」の称号を有する住田恵朗氏(藤枝市)を講師に迎え、競技大会ながら工程ごとにアドバイスを得ることも実施した。